備後一宮 吉備津神社では同一参道上に2つの隋神門があることで有名です。

実は、このような配置で隋神門を持っている神社は、全国でもここのみになります。

江戸時代前期に創建され、三間一戸八脚門で瓦葺の入母屋造りになります。

両翼に楽所を置いた姿は、実際見てみると写真以上に威厳を感じます。

吉備津神社に伝わる一遍上人絵でも先代の隋神門が描かれています。

 

備後一宮 吉備津神社では隋神門が2つある理由について社伝で以下のように伝えられています。

 

出雲の大国主命の号令で10月の神無月に全国八百万神々が集っていた際に、吉備津彦命のみが欠席された。大国主命はことの意外に案じられて死者二名を当地に差し遣わし至急の出頭を促されるも吉備津彦命の大祭が神賑っており使者2名を至れり尽くせりで歓待。使者たちは遂に美しい乙女と契りを結び大国主命に復命する事がなかったという。そうして2名の使者は吉備津彦命の親衛の門守として末永く仕え上下随神門のある理由ともなったという。

 

 夏払いの大祭ではここに茅の輪が設置されます。

大階段から隋神門越に見る神楽殿は美しいの一言に尽きます。